Phinlodaのいつか読んだ本

実際に読んでみた本の寸評・奇評(笑)

2020-05-01から1ヶ月間の記事一覧

受験必要論 人生の基礎は受験で作り得る

昨日紹介した「諸葛孔明」で、ひとつ紹介し忘れたのがありました。五斗米道の話なのですが、 入信した信徒は罪を懺悔することで病から救われ、なおよくならないときは懺悔が足りないものとされた。 (諸葛孔明―三国志の英雄たち、立間 祥介 著、岩波新書、p.8…

諸葛孔明―三国志の英雄たち

私は基本的にリーダーよりは裏で暗躍する策士を好むタイプなのですが、ちなみに戦国武将でイチオシは誰かといわれたら、島左近なんですよね。で、今日はそっちじゃなくて、中国。岩波文庫から「諸葛孔明」です。 「今でしょ!」の林先生が「自分が一番近い」…

シャングリ・ラ

今日は本じゃないんですけど、アニメで「シャングリ・ラ」。原作は池上永一さんだが、本はまだ読んでいない。アニメの方は dアニメで観たのだ。 ストーリーは説明するのがちょっと難しい。地球温暖化でジャングルになった東京が出てくるのだが、そんなに植物…

菜根譚 (16)

今日は菜根譚から「まず自分の心を清らかにしてから学ぶ」。 心地乾浄、方可読書学古。不然見一善行、竊以済私、聞一善言、仮以覆短。是又藉寇兵、而齎盗粮矣。 (p.90) 乾浄は「さっぱりして清潔」とのことだが、不浄な心がないこと。最初のところの現代語訳…

傾物語

今日は物語シリーズから「傾物語」タイムトラベル系のSFです。 ザックリのあらすじですが、阿良々木暦と忍がタイムトラベルして世界を滅亡させるという話です。いや、滅亡した世界に行くのか。 何でタイムトラベルしたのかというと、夏休みの宿題をするため…

菜根譚 (15)

そういえば以前は雑記を書いていたなぁ、と思い出した。ここを毎日書く義務もないのに(しかも、たまに書き忘れている)、何か圧があって書かないと落ち着かないという日常になっている。一種の依存症のようなものなのか。ということで、今日は本を読んでない…

乙女の日本史

今日紹介するのは「乙女の日本史」。 多分、タイトルから中身が想像できないと思いますが、ざっくり言えばネタ本です。歴史の勉強には向いていません。日本史に出てきた女性を夜の世界、いや、裏の世界に注目してアレするみたいな、そうでもないな、BL的要素…

貧しくても東大合格法

今日紹介するのは「貧しくても東大合格法」。いわゆる受験本、受験ノウハウが書かれた本だ。もちろん東大に特化した内容になっている。 2014年の本だが、東大の二次試験はそれほど傾向は変わらない傾向がある【謎】ので、参考になると思う。ただしセンター試…

オリエント急行の殺人

今日はアガサ・クリスティさんの「オリエント急行の殺人」。いろんな出版社から出ていますが、今回は 1959年発行の創元推理文庫版です。 超有名な作品なので、説明するまでもないと思いますが、ネタバレするのも何なので一応全部伏せておきます…ということで…

ウロボロス

今日選んだ本は「ウロボロス」。ファンタジーの古典と呼ばれています。1922 年の作品です。ちなみにファンタジーのレジェンド「指輪物語」は1954~1955年に発表されています。 修羅国(デモンランド)の王、ジャスと、魔女国(ウイッチランド)の王、ゴライス十…

闇の左手

某国では、教育法を改正(?)して愛国心を教えるようにしようとか否とかいう話題で政府や教育関係者だけで少し盛り上がったような気もするのだが、国民はそういうことより議員宿舎やノロウィルスやいじめ問題に気をとられてそれどころではない。先の大戦前とは…

菜根譚 (14)

今日は菜根譚から、「正義を犯さず、権門に近づかず」。 公平正論不可犯手。一犯則貽羞万世。権門私竇不可着脚。一着則点汚終身。 (p.151) リズムよく読めそうだが、これは怖い戒めだ。「犯手」は 手出しをして反対する。 (p.151) 正しいことに対して反対し…

檸檬

今日は「言志四録」でも紹介しようと思っていたのですが、これはキツいですね。旧字で書かれている箇所を引用するために入力するだけで時間が過ぎていきます。ということで、今日は青空文庫で最近読み直した、梶井基次郎さんの「檸檬」です。 この作品は高校…

桜の森の満開の下

先日、清原なつのさんのマンガを紹介したときに「桜の森の満開の下」というタイトルの作品を紹介しましたが、そのタイトルの本家となっている坂口安吾さんの「桜の森の満開の下」を紹介します。 なお、今回は文庫本からではなく、青空文庫からの引用です。ま…

ビッグデータと人工知能 - 可能性と罠を見極める

テレビのニュースで新型コロナの感染警告用のスマホアプリを紹介していた。インストールしておくと、移動経路がデータとして蓄積されて、感染者が判明したときに、その人と接触した可能性のある人に警告が表示されるという。使うデータは個人が特定できない…

ユリイカ1997年8月臨時増刊号 総特集=宮崎駿の世界

今日はユリイカ臨時増刊の「宮崎駿の世界」を紹介します。この本は1997年8月に発行されました。 1997年の7月に「もののけ姫」が発表されて、全体的にはその話題で満載ですが、それ以前の作品との関連、共通性、テーマなどを比較・論評した記事がたくさん載っ…

菜根譚 (13)

最近、ここに書こうとして「記事を書く」をクリックした途端にエラーしてどうしようもない、という現象が多発するのだが、はてな? という感じ。何なのだろうか。別のウインドウではてなにログインの所からやり直すと、そこでも不可解な現象が発生していて、I…

菜根譚 (12)

今日は菜根譚から「多心は禍のもと、小事は幸福のもと」。 福莫福於少事、禍莫禍於多心。唯苦事者、方知少事之為福、唯平心者、始知多心之為過。 (p.85) 福莫福於少事は分かりやすい。トラブルが少ない方が幸せである。確かに。その次の「禍莫禍於多心」がち…

飛鳥昔語り

今日はマンガ、清原なつのさんの「飛鳥昔語り」。1975年から1982年に「りぼん」などに掲載された7作品と、「飛鳥昔語り」を描いた頃の自分紹介のエッセイ漫画が描きおろしで入っています。 この中で一番印象に残っているのは「桜の森の満開の下」。坂口安吾…

西遊記 下―完訳

今日は西遊記の「下」です。 これで完結なのですが、完訳を読んでの感想をいくつかまとめてみると、 ・三蔵法師が案外情けない 坊主なので食事とか貞操みたいなのはガチガチなのですが、すぐに泣きごとを言うし、悟空の言うことは信用しない。妖怪に騙される…

菜根譚 (11)

今日は菜根譚から「有為転変に流されず」。 毋憂払意、毋喜快心。毋恃久安、毋憚初難。(p.243) 払意は思い通りにならないこと。うまく行かないからといって憂いてはならない。とわざわざ言うのは、大抵の人はうまく行かないとヘコむからだろう。まあそれは分…

大学ランキング 2021

今日は「2021年版大学ランキング」。これは毎年発行されていて、大学をいろんな切り口からランク付けする本です。 よくある就職率、難易度のようなランキングだけでなく、例えば「俳優、映画監督の出身ランキング」のようなものまで出ています。ちなみに、1…

菜根譚 (10)

今日は菜根譚から「動中の静、苦中の楽」。 静中静非真静。動処静得来、纔是性天之真境。楽処楽非真楽。苦中楽得来、纔見心体之真機。(p.126) 前半は現代語訳が絶妙なのでまず紹介する。 静かな環境の中で心を静かに保つことができたとしても、それはほんと…

西遊記 中―完訳

今日は「西遊記」の続きで、中巻を読んでいます。この文庫本は、上中下の3巻に分冊されています。 この巻でよく知られている話は金角・銀角とのバトルです。アイテムは紅びょうたん。このひょうたんを持った相手に名前を呼ばれて、返事をしたら吸い込まれて…

西遊記 上―完訳

今日は「西遊記」を読んでいました。 この小説は「孫悟空」として有名です。アニメにもドラマにもなっていますが、日本語で完訳を読んだ人は少ないのではないかと思います。日本で原文を読んだ人はもっと少ないと思われますが、私は読んでいません。 この長…

花物語

今日は物語シリーズから「花物語」。神原駿河がメインのストーリーです。久々に読んでみました。どんだけぶり【謎】かというと、栞として 2011年のコンビニのレシートが挟んでありました。 敵キャラになるのは沼地蠟花。とりあえず女子高生です。女子高生と…

東大生の中学時代

今日は雑記で以前ちらっとだけ紹介した「東大生の中学時代」を紹介してみます。 基本的に東大生へのアンケートを元に書かれている本です。雑記では、東大生は自宅以外の勉強を勉強時間に含めていない、という話を紹介しました。つまり、 塾や予備校の講義も…

Z会中学英文法Fine

今日読んだのは、中学生向けの英語の参考書、「Z会中学英文法Fine」。少し文法を確認したくて引っ張り出した。 中学生向けの英文法には「くもんの中学英文法」という定番の参考書があるのだが、この本はそれとの比較するために買った一冊。結論としては、ど…

ブレーメンの音楽師―グリム童話集 III (いばら姫)

今日は昨日紹介した本、「ブレーメンの音楽師」から別の作品を考察してみる。考察という高級なモノではなく、グダグダの雑感だが。この本には有名な作品がいくつか収録されている。「狼と七匹の子やぎ」「赤ずきん」「いばら姫」などだ。今回考えてみたいの…

ブレーメンの音楽師―グリム童話集 III

図書館がずっと閉館になっているので、ちょっと本を読みたいという時に読めないのが残念。Kindle を使えばいいと思うが、紙の本に拘るのは、Kindle だと次の世代に残せないから。今日は半分程度しか読んでいないが、グリム童話集の「ブレーメンの音楽師」を…