Phinlodaのいつか読んだ本

実際に読んでみた本の寸評・奇評(笑)

雑記

今日はヘルメットを get したので雑記にします。

自転車に乗る時にかぶるヘルメットが欲しかったので物色していたのですが、ちょうどいいと思ったのが在庫がなかったので、注文したのが年末。もっとかかるかもと言われていたのが案外早く届きました。

ヘルメットを取りに行く時に、転ぶと危ないので、自転車ではなく徒歩で取りにいきました。帰りは滑って転んだら危ないので、ヘルメットを試着してそのまま被って帰ってきました。最近の自転車用のヘルメットは帽子に似たデザインのものがあって、そんなに違和感はないです。

ヘルメット着用時は安心感がありますが、マスクの着脱が面倒になるというデメリットもあるようです。

狼と香辛料

今日の本は「狼と香辛料」。私はアニメを先に観て、ラノベは後からというパターンになりました。

第1巻は狼の姿をした豊穣の神様「ホロ」と、商人「ロレンス」が出会うところから、地下を逃げ回るところまで。アニメ化されています。ちょっとツメの甘いロレンスと、とぼけた感じのホロの掛け合いが面白いです。ちなみに小説の題名に出てくる狼はホロ、香辛料はロレンスのことだそうです。

この巻はホロがいろいろ教訓的なセリフをいいます。

嘘をつく時、大事なのはその嘘の内容ではなく、なぜ嘘をつくかというその状況じゃ
(p.91)

ホロの言い回しはこんな感じで、ちょっと花魁のような表現が入っています。見た目は若い娘ですが、実は数百歳、というのは化物語のキスショットみたいな感じ。

だまされた時に怒っているようじゃ話になりんせん。そんな方法もあるのかと感心してこそ一人前じゃ
(p.134)

リンゴの香りが移った毛皮にウソの付加価値を与えて高値で買わせたエピソード。騙された方が悪いというのはあんまりかもしれませんが、現実はそういうものなのでしょう。特にネットは騙そうとする人がわんさかいますから、その前提で付き合わない方が悪いという考え方は現実的なのです。

この物語、全体的に騙したり騙されたりの駆け引きがメインの見どころ(読みどころ?)です。時には命を狙われたりもします。

秘密を知る者は少ないほうがよいじゃろう。
(p.162)

このシーン、ホロは貨幣の質が違うことを音で聞き分けたのですが、分からないと嘘をつきます。そのことを言っています。手の内を全て見せる必要はないのです。

さて、ちょっと長いですが、

木が一本枯れるところを見れば、それだけを見れば森にとって害のような気もするが、森全体から見ればその木が栄養になって他の木がよく育つのじゃから森のためになる。目の前のできごとが別の視点から見ればひっくり変えることはよくあること。
(p.169)

善悪は表裏一体、みたいな感じですね。ホロは賢狼という設定なので、判断力は超絶優れています。人を見る目も確かです。ワールドトリガーの空閑(くが)は嘘を見抜くサイドエフェクト(スキル)を持っていますが、このスキルがあると現実世界ではかなり便利そうです。ただ、見方によっては何が真実か分からなくなってしまうこともあります。あるいは、全て正しいということに。


狼と香辛料
支倉 凍砂 著
文倉 十 イラスト
電撃文庫
ISBN: 978-4048669313

雑記

今日はおみくじを引いたので雑記にします。

ものすごくややこしいのを引いてしまったので、この一年どうしたものかと悩んでいます。内容はカケテモツレタ謎ヲトク的なもので、それでどうしろと、みたいな。

あと、縁起物でもらったお菓子を食べました。春から縁起がいい系です。しかし連日の歩数1万超え、今日は1万4千歩も歩いたので、ちょっと足に疲労が来ています。

本は「狼と香辛料」の4巻と、もう1冊別の本を読みました。このボリュームの本であればサラっと読めます。

人生には何ひとつ無駄なものはない―幸せのための475の断章

仕事始めということもあるので、今日は昨日紹介した本から少し。「人生には何ひとつ無駄なものはない」。この本は鈴木秀子さんが、遠藤周作さんの著作の中から名言を選び出した、名言集です。

いくつか紹介してみます。

キリストの教えた本当の精神の一つは、いかなる人間も高見から他人を裁く資格はないということです。信仰者の陥りやすい過ちの一つは自分が神から選ばれた人間である故に、神を知らぬ人を密かに裁き、軽視するという気持だ。
(p.103)

最近とある質問掲示板に出ていた質問ですが「罪のない者だけが石をなげなさい」を、罪がなかったら石を投げていい、という解釈をしている人がいて少し驚きました。キリスト教的な解釈として「人は誰でも罪を持っている」という大前提があるのですが、そこがうまく伝わっていないようです。聖書には「さばいてはいけません」と書いてあるのですが、遠藤さんはここで「高見から」という言葉を加えているところが興味深いです。

日本人は古来、死にさいして見苦しくしてはならぬという信念を持ち、美しく死ぬることを願ったが、基督教のイエスは十字架で死の苦しみを赤裸々に人間に見せてくれた。
(p.150)

切腹の作法などは典型的だと思います。一休宗純が死ぬときに「死にとうない」と言ったという逸話がありますね。これは後から付け加えられた創作という説もありますが。

貧しいということはハンディキャップである。しかし、貧しかったゆえに強い意志を自分の中に作った人を私はたくさん知っている。
(p.168)

昔の日本は貧しかったのですが、若者には夢がありました。今の日本は豊かになりましたが、夢のない若者が増えたといいます。ネットでも「夢がありません」とか「やりたいことがありません」というような質問が多数見られます。

滅入ったときは、孤独になりなさい。そして孤独のときの対話は、やっぱり本や芸術です。絵をみたり、音楽を聴くのがいい。音楽は、楽天的になっているときは心にしみこまないし、絵だってわかるのは滅入っているときです。
(p.216)

落ち込んでいる時ほど感化しやすい、感性が研ぎ澄まされているので、それを活用しろというのです。また、本を読むのもいいといいます。

そういうときこそ、本屋に行ってしかるべき本を買ってくるんだ。人生論の本でも、なんでもいい。そして読めば、一語一語が身にしみてわかるはずだ。
(p.218)

心が弱っているとすぐに動かされてしまう。詐欺にあうのもそういった時でしょう。心の弱い状態を逆手に取って本を読む、というのは確かにいい考えだと思います。こんな時にネットで変なものを見て心を動かされるとどこに行ってしまうのか、それはそれで興味深い。

たくさんお金があって、何でも買えたら逆に楽しくはないと思うんですよ。
(p.264)

お金が殆どない時にちょっとだけ貯めてちょっとしたものを思い切って買う、というのは凄く楽しいものです。

ということで、名言ばかりの本から選ぶのは大変難しいのですが、今日の一言はこれを選んでおきます。

幸福というのは、与えられるものではなく、創り出すものです。
(p.75)


人生には何ひとつ無駄なものはない―幸せのための475の断章
遠藤 周作 著
鈴木 秀子 監修
海竜社
ISBN: 978-4759305401

雑記

今日は箱根駅伝の復路を見たので雑記にします。

一冊読んだんですけどね。「人生には何ひとつ無駄なものはない」

あれが無駄、これが無駄、といいまくる人もいますが、結局、その人を形成してきた過程において、そのすべての無駄が影響して今の姿になったわけです。その「無駄」がなければ今の「その人」は有り得ません。ということで論理的にも人生に無駄は存在しないことになります。

というような話ではなくて(ないこともないが)、どんなことでも役に立つという意味での「無駄なものはない」ということなのです。

この本は、遠藤周作さんの著作から名言を抜き出したもので、このブログのように引用して感想を書いているわけではなく、抜き出したものだけを並べているので、そこから著作の基底になっているものが見えてくるというのが面白いです。

 

雑記

今日は箱根駅伝を見たので雑記にします。見たといってもテレビ観戦ですが。

主催者から、沿道での観戦はご遠慮とか呼びかけていたせいか、沿道に大勢の感染者、失礼、観戦者が、遠慮がちに観戦していました。

青学の原監督がやたら嬉しそうでしたが、他の監督が「残念」という言葉を使っていたのがちょっと気になりました。この種の言葉は言うことで発動する性質を持っているので、あまり公の場で口に出してはいけないものなのです。

キャプテンから一年生にたすきを渡す慣習とか知りませんでした。一種のジンクスでしょうか。