Phinlodaのいつか読んだ本

実際に読んでみた本の寸評・奇評(笑)

ヴァンパイア探偵2

今日はヴァンパイア探偵2。刑事の遊馬とヴァンパイア探偵の静也のコンビは健在です。中高年アレルギーの虎姫も活躍します。静也の父親も出てくるのですが、こちらは何しに出て来たかよく分からないような妙な立ち位置です。

ジャンルはミステリーですが、読者が犯人捜しをできるタイプではないです。ともあれ、今回は連続殺人事件。被害者は木に逆さに吊るされて血が抜かれるという謎の殺され方をしています。なぜそんな殺し方をするのか、最後に謎は解かれるのですが、個人的にはいまいち釈然としませんでした(笑)。

で、ちょっと途中で気になった文とか紹介してみます。

ボクシングでは、出したパンチが当たった時より、空を切った時の方が疲労するという。
(p.21)

空手に瓦割という技(?)がありますが、アレは瓦が割れない時が一番痛いとか言いますからね。関係ないか。

捜査の途中、裏サイトにアクセスするための ID とパスワードらしきものがメモされた紙が出てきます。「O2」というのが「大津」というのは確かに言われて見たらそうですな。そういけば、私のとあるパスワードですが、サービスを使った時から一度も変えていません。今も使っています。30年以上変えてません。というのはおいといて、

大事な情報を紙に書いて貼り付けておくってのは非常識極まりない行為
(p.101)

私もパスワードは書いてあります。書かないと忘れますから。しかし素直に全部書くわけではないので、非常識という程でもありません。

どういうことかというと、例えばパスワードが「アマビエ」とメモしてあるとします。実際に使うパスワードは「アマビエたん」なのです。最後に特定の文字を追加しないとマッチしない、そういう細工をしているので、メモっても大丈夫だろう、みたいな。

さて、最後に今回の教訓、みたいな。

研究に携わる人間は、資金も時間も有限であることをもっと理解すべきなんだ
(p.72)


ヴァンパイア探偵2 戦慄の血塗られし狩人
喜多喜久 著
THORES柴本 イラスト
小学館文庫キャラブン!
ISBN: 978-4094068177