Phinlodaのいつか読んだ本

実際に読んでみた本の寸評・奇評(笑)

キノの旅XXII the Beautiful World

今日は「キノの旅」の第22巻。

第一話「仮面の国」は、表情を隠すために仮面を付けて生活していたら、

彼等には、〝表情を作る〟という能力が失われていた。
(p.32)

という話。これは本当にありそうな話です。ある表情をした時に相手のリアクションでフィードバックしながら学習する、ということで表情が身に付いていくのです。

第四話「議論の国」。山火事にどう対応するか議論が錯綜。

消すか消さないか議論中だから、山火事を消せないってことでいいのかな?
(p.126)

それで被害が発生して後始末が大変という話なんですが、議論中に「消せない」といううのはおかしくないですか。「消す」が駄目なら「消さない」もダメでしょ。消さないと決まっていないのだから。

ていうか、非常事態なんだから、まず議論で決めるかどうかを議論した方がよくないですか。

第五話「届ける話」は、シズ様と陸の出会いの話です。陸はまだ子犬です。最初は吠えているだけなのが、途中から急に話せるようになります。

犬は人間の数倍の速度で歳を取ります。
(p.180)

昨日(11月28日)の「Phinloda のいつか聴いた曲」に、この話を紹介しました。Dog Year という曲に、犬は人間の7倍の速さで歳を取るという話が出てくるのです。

急に喋れるようになっても、何も不思議ではありません
(p.180)

いや、それは超不思議なんですけど。

第七話「餌の国」は、エルメスが音で猛獣を倒すシーンがあります。

人間でも、一瞬で強烈な音を聞かされると、脳がクラクラするアレ
(p.278)

音で火を消す消火方法があったと思います。今期のアニメ「神達に拾われた男」には音で敵をやっつける魔法が出てきます。音兵器って何となく地球にやさしい【謎】感じがします。

今日のちょっといい一言は、第三話「取り替える国」から、

人ってのは、価値を認めてくれるところに行かなければ、輝く者も輝けない
(p.98)


キノの旅XXII the Beautiful World
時雨沢 恵一 著
黒星 紅白 イラスト
電撃文庫
ISBN: 978-4049125207