Phinlodaのいつか読んだ本

実際に読んでみた本の寸評・奇評(笑)

眠狂四郎虚無日誌

今日は眠狂四郎シリーズで、「眠狂四郎虚無日誌」。

シバレン、柴田錬三郎さんの作品。集英社文庫の上の表紙は、作品に出てくるお玉の裸体。お玉は家紋を入れ墨にしています。

右の乳房の上には降鶴丸、左の乳房の上には打出小槌、乳房と乳房のあいだに花藤、腹部には竜胆、三蓋松、鷹羽、菊水、抱茗荷など……。
(上、pp.286-287)

作中、葵の紋が彫られるシーンが出てきますが、なかなか痛そうです。

眠狂四郎といえば円月殺法、ムーンヒーリングエスカレーションでおしおきをすることで有名です【違】。どんなピンチでも諦めません。

本作品の眠狂四郎は、毒だと知っていてあえて飲んで死んでみたり、死んでから生き返ってみたり、いつもよりピンチな感じです。舞台は江戸、京都、蝦夷といったところ。アイヌが話に絡んできます。秘密を知られたので殺す、という流れはミステリー。柳生武芸帳のような緊張感が溢れています。

 

眠狂四郎虚無日誌 上
柴田 錬三郎 著
集英社文庫
ISBN: 978-4087441284

眠狂四郎虚無日誌 下
ISBN: 978-4087441291