図書館がずっと閉館になっているので、ちょっと本を読みたいという時に読めないのが残念。Kindle を使えばいいと思うが、紙の本に拘るのは、Kindle だと次の世代に残せないから。今日は半分程度しか読んでいないが、グリム童話集の「ブレーメンの音楽師」を紹介する。
グリム童話といえば「本当は怖い」のような本もあるが、童話や昔話は残酷なものが多い。かちかち山のような話は解釈を間違えたらどうしようもない残酷物語になってしまうと思うのだが、何かいい話のような認識が普通なのは、人間はもともと残酷だということか。
「めっけ鳥」では、老婆が子供を煮込んで食べようとする。
お湯が釜の中でぐらぐら煮え立ったら、めっけ鳥を投げこんで煮てやるのさ
(p.12)
めっけ鳥というのは子供の名前で、拾われっ子。門番の子供のレンちゃんと一緒に暮らしていて、レンちゃんと一緒に逃げ出して老婆をやっつける、という定番パターンになっている。最後は老婆を溺れさせて殺してしまうのだが、これが何かの比喩になっているのかというと、どうもよく分からない。
「白い蛇」は、蛇を食べて動物の言葉が分かるようになった若者の話。動物の会話を聞いて謎を解くという、どこかで聞いたようなストーリーだ。若者はある日、親に捨てられたカラスの子に出くわす。カラスの子はお腹を空かせているのだが、
すると、心のやさしい召使の若者は、馬からおり剣で馬をさし殺すと、子がらすたちのえさとしてさしだしました。
(p.21)
馬の立場は?