Phinlodaのいつか読んだ本

実際に読んでみた本の寸評・奇評(笑)

マンガ 老荘の思想

今日は風邪で寝ていたので本は読んでないのですが、数日前に読んでいたマンガ「老荘の思想」を紹介します。

老荘というのは老子荘子。雰囲気としては禅に似ています。「車大工」は古人の糟粕です。欄外注に、

真の認識は言葉では表現できない。したがって、書物に伝えられた言葉は古人の体得した真理そのものではなく、いわば糟粕(しぼりかす)、つまりクソみたいなものにすぎない
(p.77)

禅では不立文字といいますね。

老子からは、「無のはたらき」を紹介します。つまり無用之用です。車輪は、

中心が空虚だからこそ車輪のはたらきをするんじゃ
(p.187)

てな話です。カムイ外伝で音弥が「見れば見るほど見えなくなるもの」という謎を出すシーンを想い出しました。車軸がない車輪があったら面白いですけどね。個人的には無というのは「無」が有るというような解釈の方が好みです。ちなみに、無用の用という言葉で思い浮かぶのは、何か違いますが、Dyson の扇風機とか。

 

マンガ 老荘の思想
蔡 志忠 著
和田 武司 翻訳
野末 陳平 監修
講談社+α文庫
ISBN: 978-4062560580