Phinlodaのいつか読んだ本

実際に読んでみた本の寸評・奇評(笑)

マンガ 孔子の思想

今日も先日に続いてテレワークで書類整理【謎】だったので、一冊読んでみました。ていうかコレ何のテレワーク。今日は「孔子の思想」です。

孔子といえばドナドナで有名ですが【違】、先日紹介したマンガと同じ系列です。ただし、今回の方が、漫画が理解の助けになっているような感じがしました。

故きを温めて
新しきを知れば、
以て師たる可し。
(p.108)

四字熟語として有名な「温故知新」の元ネタです。漢文は、「子曰、温故而知新、可以為師矣。」です。マンガの吹き出しは、

昔の物事を 究めて 新しい知識 見解を得る
これこそ 教師たる者の 資格なんじゃ
(p.108)

掲示板でよく「歴史を学ぶ意味はあるのか」的な質問があるのですが、一般的には、歴史を学ぶのは過去を知るだけでなく、それを活かして未来の社会を予見するためなのです。学校で教えている歴史の授業は、何年に何があったとか、誰が何をした的な史実丸暗記的な内容に終始しがちなので、そのような疑問が出てくるのも仕方ないのでしょう。

例えば日本では過去に何度も疫病が大流行し、その都度対策・工夫をしてきたという歴史があります。その歴史を知っていると今回のようなコロナ対策に応用できるはずなのですが、じゃあ陰陽師を呼ぼうという人は、今回はまだいないようですね。

もう一つ有名なのを。

過ちて改めざる、
これを過ちと謂う。
(p.214)

「子曰、過而不改、是謂過矣。」。改めたら過ちは過ちにならない、というのは甘すぎるような気がしますが、人間はエラーをするものですから過ちを避けられないというのも事実なのです。だからフェイルセーフのような発想が重要になるのです。


マンガ 孔子の思想
蔡 志忠 著
和田 武司 翻訳
野末 陳平 監修
講談社+α文庫
ISBN: 978-4062560740