今日は「幸腹な百貨店 催事場で蕎麦屋呑み」、幸腹な百貨店シリーズの3作目です。実は1、2作目はまだ読んでいません。
デパートの売上が落ちてきているので復活させろ、というのがミッション。デパート社員のバトルです。最初の方に出てくるこの独白とか、
いつまでも年寄りが前で頑張ってたら、若い奴らはやりにくくなる一方だ。それがわかってても引けないことがある。
(p.52)
この種のあるあるネタがたまに出てくるのがリアルです。神田という社員がいるのですが、
商品部に向くか、販売員に向くかの分かれ目は、そいつの思考の原点が人なのか、物なのかだと俺は思ってる
(p.146)
ということで神田は人に視点が向いているから販売員に向いている、という話になります。こういうのはプログラミングにもいえると思うのですよ。コンピュータに視点が向いているならプログラマー、ユーザーやクライアントに視点が向いているならSE。いや、何か違うけど気にしない。
この話、いまいち盛り上がりがあるようでないようで、どちらかというとウダウダ、だらだらした感じのような気もしますが、今回は、個人的に猛烈に興味のあるネタが入っています。蕎麦屋吞みです。
『蕎麦屋吞み』ができる店自体がないんだ。
(p.218)
蕎麦屋吞みというのは、誤解を恐れずに言うと、蕎麦屋で酒を呑むことです。(笑)
何か違うような気もしますが、蕎麦屋でいきなり天ぷらと酒頼んで飲んでいる人とか見たことないですか? オッサンが多いはずです。ていうか女性がやっているのはまだ見た経験がありません。蕎麦屋じゃないけど、渋谷のどぜう屋で一人で柳川食いながら酒飲んでいる人を見たことがあって、あれは強烈でしたね。今ならできるのかな。
蕎麦屋吞みのスタイルとしては、
ちょっと遅い午後あたりから始めて小一時間で切り上げる。
(p.219)
というのが基本だそうです。蕎麦屋吞みのネタは本作品では細かい話がいくつか出てくるので、ちょっとした参考にはなるかもしれません。私がそんなに本格的にやれる気がまるでしないのですが、新宿西口周辺で、できそうな蕎麦屋を探したことがあります。少なくともイケそうなのが2件ありましたが、結局、まだ実行していません。