今日は「もう一度デジャ・ヴ」。
現代と過去のシーンが並行して進行します。こういうのは普段からアニメを見ていたら割と慣れているので何の違和感もありませんが、違和感がないというのは何かヘンなのかも。
主人公の矢崎の親父は、
顔から性格からしゃべりかたに至るまで、あの「星一徹」そのままなのだ。
(p.9)
これって今の人達に通じるのでしょうかね。もしかしたら国語の教科書に出ているのかもしれませんが。星一徹。
ストーリーは、矢崎が自転車で事故って頭を打った影響で、過去の記憶がフラッシュバックする能力に目覚める、というところから始まります。前世の記憶が残っているというのは、オカルト・超科学系ではよく使われるネタですが、
小林に言わせると、たいていの子供は生まれてからしゃべれるようになるくらいまでは、前世の記憶をひきずっているという。
(p.56)
しゃべれないから確認できないわけですね。うまくできてます。
過去のシーンでは、お奉行様の妻で人質にされる、おりんさんが哀れです。
妻とはほんの名ばかり、あの男にとってはこの私など、出世の道具、床の間の飾り物に過ぎぬ。
(p.115)
ありがちな設定ではありますが、おりんの生まれ変わりがこの人? というのがちょっとビックリでした。
もう一度デジャ・ヴ
村山 由佳 著
集英社文庫
ISBN: 978-4087485158