Phinlodaのいつか読んだ本

実際に読んでみた本の寸評・奇評(笑)

半沢直樹 4 銀翼のイカロス

このブログ、まず原稿のファイルを作って、それを python で処理してぐりぐり、みたいなことやって投稿してるんだけど、今日は時間ないから直で書いています。多分推敲もしない(笑)。ていうか雑記でいいやと思ったけど、折角読んだから、倍返しシリーズ【謎】から「半沢直樹4 銀翼のイカロス」を。

いやしかし敵多いなー、半沢さん。こんなの全部倍にして返してたら時間が足りないんじゃないかと思うが、今回は相手に政治家まで出てくるのです。たかが銀行マンが政治家に倍返しって、小説だからアリだけど実例はあるのかな。

政治家だからいつもより奥が深いキャラが出てきます。例えば代議士の箕部。

そもそも、箕部は人というものを信用しない。箕部にとって、人とは裏切るものであり、そして自分もまた人を裏切ってきた。
(p.358)

いいねー。その感覚。私も人間は信用しない。だって自分が信じられないからね、何で自分が信じられないのに他人を信じることができるのか。信じられるのはプログラムだけなのだ。バグだらけでも可。ちょっとイヤかも。

今回出てきたキャラでオモロイのはトミさんこと富岡。検査部という出向候補の部署に居座って、柳生の草みたいな感じで密かに銀行の内部調査をしています。役員しか入れないような所に入る権限を持っていたりもします。そういえば「特命係長 只野仁」ってありましたね。こういうの、リアルの銀行にもいるんですかね。

もういい加減、諦めろ。人間、時には開き直りも大事だぞ。
(p.376)

富岡が灰谷という敵側のキーマンを追い詰めていろいろ白状させているシーン。しかし、往生際が悪い奴ってリアルにいますね。これは絶対いる。

今回、白井という女性の国土交通大臣が出てきますが、

白井は華やかなテレビ業界でキャリアを積んで政界へ進出、転がり込んできた政権交代劇の流れに乗ってとんとん拍子に大臣の椅子を手に入れたサクセス・ストーリーの主人公である。
(p.81)

何となく誰かの顔が思い浮かぶのですが…ヤメておきましょう。この大臣、すぐムキーとなる性格なんですけど、女性の大臣っていつも穏やかでニコニコしている方が100倍怖いような気がしませんか。

そして、あのオネエ言葉の黒崎がまた出てきます。黒崎って言ってることが全部正論なのが一番ムカつきますよね(笑)。これが今回、半沢をこっそり利用する的なオモチロイことをやる。結果 Win-Win みたいなオチでいいんでしょうか。このキャラ、普段はどんな趣味なのか知りたいです。かなりサブカル方向に行ってるような気がするんですよね。

 

半沢直樹 4 銀翼のイカロス
池井戸 潤 著
講談社文庫
ISBN: 978-4065182574