Phinlodaのいつか読んだ本

実際に読んでみた本の寸評・奇評(笑)

神さまのいる書店 想い巡りあう秋

今日は三萩せんやさんの「神様のいる書店 想い巡りあう秋」です。これはシリーズ3作目でしょうか、私はこれが初めてなので、他の作品は全く分かっていません。

この作品は「まほろ本」が出てきます。

この世には、生きている本がいてね。魂っていうのは人間だったら肉体に宿るんだけど、ごく稀に、本に宿ってしまう魂があるの
(p.98)

というのがまほろ本。実体は本ですが、ホログラムのように人間の映像として実体化できます。そして、

神さまは、読者と両想いになったまほろ本を、人の身体にしてくれる
(p.208)

電影少女のようですな。

この話は、ナラブとコトハのラブストーリーですが、そちらはサクっと省略して、注目するのは主人公のヨミ。

高三、夏の終わり。ヨミはまだ、進路を決められずにいた。
(p.14)

知恵袋だと叩かれるようなタイミングです。ハヤクキメロ。ヨミは本に関わる仕事をしたいのですが、それって今の時代はちょっと難しいですよね。先生に相談しても、

紙山さん。今は、〝今〟しかないのだから、どうか、後悔しないように頑張ってちょうだいね。
(p.22)

何がいいたいのか微妙に謎ですが、なんとなくツレナイのです。ところで、このヨミ、もちろん本を読むのが趣味なのですが、

本を読み始めた場合、三百ページ程度もあれば速読や飛ばし読みでもしない限り、一冊読むのに軽く一時間程度は飛んでしまうだろう。
(p.45)

速くないですか? 私もたいがい読むのは速い方ですが。そういえば、半沢直樹の1巻読むのは1時間位だったかな。あれは読んでいると止まらなくなるんですよね。白鯨はかなり手強いです。

さて、一言紹介して、今回は終わりにします。

自分で考えることは、とても大切なことである。
(p.40)


神さまのいる書店 想い巡りあう秋
ダ・ヴィンチブックス
三萩 せんや 著
ISBN: 978-4040650876