今月最後の本は「虚数はなぜ人を惑わせるのか」。プロローグでいきなりシュレ猫が出てきます。シュレディンガーです。読者層としては、中学生から高校生あたりがターゲットではないかと思われます。
第3章の「ネコでもわかる虚数の性質と成り立ち」ですが、流石にネコは無理じゃないですかにゃ。この章に、ガウス平面が出てくるのですが、日本では「複素平面」と呼ぶことが多いという話も出てきます。 この平面、私はガウスさんが発見したと思っていたのですが、
でも、彼らよりも前にデンマーク・ノルウェーの数学者カスパー・ウェッセルさんが1799年に発見しています。
(p.62)
知らなかったです。デンマーク語で書かれていたために、世間に広まらなかったというのですね。日本人は虚数っていつ頃使うよっになったのかな。
第6章にはオイラーの等式が出てきます。オイラーさんについては、
ふつうの数学者が一生かけて書く量の論文を毎年のように書いていたとも言われ
(p.141)
という蘊蓄話も出てきます。この本、この種のちょいネタがたくさん出てきて、気軽に読めます。