Phinlodaのいつか読んだ本

実際に読んでみた本の寸評・奇評(笑)

雑記

今日は新幹線の中で「菊と刀」を読み切りました。最期の方の子供の育て方とか、今の日本の感覚からいえば別世界のようです。ただ、古き良き時代の良いところがことごとく失われたスカスカな世界が今の日本みたいな気がするのは、ちょっとアレな感じがしました。

アメリカ文化の目から見た日本なので、やはり違和感がある箇所はたくさんあります。

日本人は昔から常に、死後の生活の空想には興味をもたなかった。
(菊と刀、p.291)

ちょうど盆も明けたところですが、盆というのは祖先の霊を子孫が迎えるという風習なので、死後は霊魂になるという共通理解がどこかにあるわけです。五十回忌といって、死んでから50年で神様になるとか生まれ変わるという信仰もあります。ただ、アメリカ人の死後の生活というのはキリスト教的な天国の話なのでしょうから、そういうのは確かに日本にはなくて、盆に戻ってくるというのはある意味現世で共存しているわけです。