Phinlodaのいつか読んだ本

実際に読んでみた本の寸評・奇評(笑)

雑記

今日は日帰りで大阪に行ってきたので、たくさん本が読めるぞ、と思ったのですが途中で寝てしまったので全然読めませんでした。

そろそろ三島さんの「文化防衛論」をまとめてみたいのですが、これもなかなかキツい本なので難しいものです。三島といえば切腹、武士道というイメージがあるはずですが、それを匂わせるような話がいろいろ出てきます。

私が一番好きな話は、多少ファナティックな話になるけれども、満州でロシア軍が入ってきたときに、――私はそれを実際にいた人から聞いたのでありますが――在留邦人が一カ所に集められて、いよいよこれから武装解除というような形になってしまって、大部分の軍人はおとなしく武器を引き渡そうとした。その時一人の中尉がやにわに日本刀を抜いて、何万、何十万というロシア軍の中へ一人でワーッといって斬り込んで行って、たちまち殴り殺されたという話であります。
(pp.186-187)

多勢に無勢であります。三島さんがこの話のどこが好きなのかというのはよく分からないなりに何となく分かります。この頃既に、自衛隊に斬り込むイメージを持っていたのでしょうか。

 

文化防衛論
ちくま文庫
三島 由紀夫 著
ISBN: 978-4480422835