魔法科高校の劣等生、8巻は追憶編。達也と深雪の中学生時代の話です。本編の高校生編では達也が特尉となっていますが、そのいきさつがこれを読むと分かります。
この頃から既に達也はスーパーマン的な能力を持っていますが、深雪はブラコンではなく達也を見下していたという設定が面白いです。
百パーセント成功する作戦なんてあり得んし、戦死の危険性が全く無い戦場もあり得ない。
(p.248)
陸軍大尉の風間の言葉です。大抵の人は何かやるときに必ず成功する前提でやってしまうものですが、常に失敗を想定してその時の策も用意しておく…なんてのは、まあ実際には無理なことが多いものですが。
追憶編全体は、前編の横浜騒乱編の続きのシーンと、3年前の追憶シーンが、交互に出てくるような構成になっています。追憶シーンは主に深雪の視点で描かれていて、この時点での深雪が不安定な状態なので読み進めるのに少し疲れてしまうかもしれません。