Phinlodaのいつか読んだ本

実際に読んでみた本の寸評・奇評(笑)

女子大生会計士の事件簿

今日の本は「女子大生会計士の事件簿」です。これ何巻まで出てるのかな、と思って調べたが、6巻らしいです。

〈監査一般基準・八――監査人は、仕事中に酒を飲んではならない〉って条文を専門学校で習わなかったの!?
(p.19)

主人公の会計士、藤原萌実のセリフなのですが、この後「社会人として常識」だろとサブキャラの柿本一麻がツッコミます。確かに常識だけど、社則に「飲酒してはいけない」のような条文がある会社ってありますよね。一体何があった、と問いただしたくなります。

ストーリーは不正会計を萌実が暴く、というワンパターンの短編になっています。マニアックなトリックが出てくるので、会計に興味がなかったら何が面白いのか、と思うかもしれませんが、まあ個人的には面白かったです。お金絡みの話はなにかと面白いものです。先のセリフは〈北アルプス絵葉書〉事件。裏金をどうやって作ったか、というお話です。

わざわざ通過勘定に〈現金〉を使っているのはどうしてなんですか。
(p.98)

こういう言葉が出てくると「?」なんですよね、何しろ私の簿記の知識は私が決算仕訳すると金額が合わなくなるレベルなので(笑)。笑い事じゃないですけど、この本、ちゃんと巻末に解説と会計用語集が入っているので、会計が苦手な人でも安心です…てなわけないか。

 

女子大生会計士の事件簿
山田 真哉 著
英治出版
ISBN: 978-4901234252