Phinlodaのいつか読んだ本

実際に読んでみた本の寸評・奇評(笑)

蒼路の旅人

旅人というタイトルだが守り人シリーズ。ドラマも始まりましたね。チャグム皇太子は15歳。サンガル王国からの手紙に誘われて、罠だとわかった上で出向いて捕虜になってしまう。

湖で泳ぐのと、海で泳ぐのはずいぶんちがいます。海に落ちたときは、泳ごうと足掻いて体力を失うより、浮かんでたたようほうがいい。
(p.93)

ぷかーと浮かんでいたら楽ですからね。この発想が今回は全編通じて伏線になっているような気がします。ミクロに見れば猛烈にジタバタしていますが、マクロ的には結局周囲の思惑にハメられてただ流されている感じなのです。とはいっても最後にやらかしてくれますけどね。

 

蒼路の旅人
新潮文庫
上橋 菜穂子 著
ISBN: 978-4101302799