Phinlodaのいつか読んだ本

実際に読んでみた本の寸評・奇評(笑)

書籍

ある言語天才の頭脳―言語学習と心のモジュール性

今日の本は「ある言語天才の頭脳」。 内容はクリストファさんという言語天才に関する論文集です。 クリストファさんは、出産時、または幼児期に問題があった可能性があり、 1982年、20歳の時に、「水頭症による脳損傷のおそれがあり、失行症と見境がつかない…

社会に出るあなたに伝えたい なぜ、読解力が必要なのか? (2)

今日は昨日に続いて、池上彰さんの「社会に出るあなたに伝えたい なぜ、読解力が必要なのか?」から、気になった箇所をいくつか指摘したいと思います。 まず、池上さんの教育観について。 義務教育である小・中学校、さらには日本では99%の人が進学する高校で…

社会に出るあなたに伝えたい なぜ、読解力が必要なのか?

今日紹介する本は、池上彰さんの「社会に出るあなたに伝えたい なぜ、読解力が必要なのか?」。 なぜ必要かというのは言うまでもないと思うのですが、そこはおいといて、数学が得意な人は読解力も高いという話が出てきます。その理由について、 算数や数学が…

数学的思考トレーニング 問題解決力が飛躍的にアップする48問

今日の本は「数学的思考トレーニング 問題解決力が飛躍的にアップする48問」。 一通り読んでみて最も疑問に感じたのは、「これ、数学的思考なの?」という点です。 カレーライスを分解してください。 (p.99) 本の解答をザックリ紹介すると、例として出ている…

三男一女東大理3合格! 中学 高校 大学 志望校に一発合格する過去問攻略法

今日の本は「三男一女東大理3合格! 中学 高校 大学 志望校に一発合格する過去問攻略法」。 佐藤ママさんが書いたいわゆる受験本、勉強法の本。入試対策はどうすればいいか、というノウハウ本だ。著者は他にも何冊か本を書いているが、重複した内容が多い。そ…

未来のカタチ: 新しい日本と日本人の選択

今日の本は「未来のカタチ: 新しい日本と日本人の選択」。 ざっくり言えば、このままでは日本がエラいことになるよー、的な内容です。カタチという言葉をカタカナ表記した意図が伝わるかどうか。個人的にはどうも理解できた気がしませんが。 どういうことに…

新体系・大学数学 入門の教科書

今日紹介するのは、「新体系・大学数学 入門の教科書」。 これをいきなり読んで理解できるのは既に大学数学を経験した人か、そうでないとかなり数学がデキる人だとみました。サラっと書いてありますが、未知の人が一から理解しながら読むのは大変だと思いま…

教養としてのロック名曲ベスト100

今年は書評を増やすとか大きなことを言っておきながらいきなり雑記にしたい気分なのですが、とりあえず頑張ってみましょう。今日紹介する本は「教養としてのロック名曲ベスト100」。 実は Spotify のプレイリストに 100 というのを作ってあって、100だけじゃ…

劣等人の魔剣使い スキルボードを駆使して最強に至る

あけましておめでとうございます。昨年は途中で面倒になって「いま書いた雑記」になってきましたが、今年は書評に拘るよにも、できるだけ本を並べてみようと思っています。 ということで、今日紹介するのは「劣等人の魔剣使い スキルボードを駆使して最強に…

最高の質問力

今日の本は「最高の質問力」。 著者の鎌田さんはニュース記者としての経験が豊富です。取材やインタビューでいかに情報を聞き出すか、聞いたネタをどうやって視聴者に分かりやすく伝えるか、この2点について分かりやすく踏み込んだ本になっています。 うまく…

どろどろの聖書

今日の本は「どろどろの聖書」。 聖書入門的な本です。旧約聖書、新約聖書の中からストーリー性の高いところを選んで、超あらすじ的に紹介していきます。ただし、教訓的な話はあまり出てきません。 この本、英語名を紹介しているのが特徴だというのですが、 …

英文法再入門-10のハードルの飛び越え方

今日は「英文法再入門」を紹介します。 一通り英語を学び終えた人が復習するのにいい感じの本だと思います。英文法を網羅しているわけではないので、初心者には向いてないでしょう。名詞、5文型、現在完了、受動態、疑問文、関係詞、to不定詞句、ing句と過去…

日本アニメ史

今日の本は津堅信之さんの「日本アニメ史」。 手塚治虫さんよりも前のアニメ黎明期から、最近の作品「君の名は。」「進撃の巨人」「鬼滅の刃」あたりまで、広い範囲をカバーしている。数多くのアニメ作品の名前が出てくるが、網羅性はそれほどではない。To H…

サマータイム

今日の本は佐藤多佳子さんの「サマータイム」。 このブログでは本を読んで気に入った箇所を引用して紹介しているのだが、この本は一読した時点で付箋を貼った箇所が一つもなかった。特に気に入った箇所がなかったことになる。しかし全部読んだ時点でほんわか…

人間以前 (ディック短篇傑作選)

今日の本はフィリップ・K・ディックさんの「人間以前」です。 12の短編が収録されています。先日の雑記で「人間以前」のネタをちょっと紹介しましたが、数学ができないと駄目というのは厳しいハードルですよね。 個人的に一番気に入った作品は「妖精の王」で…

佐藤可士和の超整理術

今日は「佐藤可士和の超整理術」を紹介します。 モノの片付けをするというより、思考整理に関する内容です。タイトルに超とか派手な漢字が出てくるので、実は何もしない(笑)のようなスゴいのを想像してしまいましたが、割と普通でした。その中で注目したのが…

プレゼンテーションZen 第3版

今日はガー・レイノルズさんの「プレゼンテーションZen」を紹介します。 プレゼンのノウハウ紹介的な本です。そしてZen というのは禅のことです。禅が何で…プレ禅?、という疑問が出てくるかもしれませんが、これは禅の思想がプレゼンに活かせるという話の本…

イワン・イリッチの死

今日はトルストイさんの作品から「イワン・イリッチの死」を紹介します。 この本をなぜ読もうと思ったのか、何かきっかけがあったのですが忘れてしまいました。 どんな話なのか、要約しますと、イワン・イリッチという人が死ぬ話です。 …いやそりゃそうだろ…

小さな黒い箱

今日は雑記が続きすぎているので、「小さな黒い箱」から一作紹介します。 11の短編が入っているのですが、今回紹介するのは「ジェイムス・P・クロウ」。ロボットが人間を支配している未来社会が舞台です。クロウは人間で、ちょっとしたチートを使って政治的…

変数人間

今日はフィリップ・K・ディックさんの「変数人間」を紹介します。 短編が10作品収録されています。文庫本のタイトルとなっている「変数人間」は、過去からやってきたトマス・コールというエンジニアが主人公。この時代の地球はケンタウルスと星間戦争をして…

あなたの人生の意味 上 (3)

今日は、先日紹介した「あなたの人生の意味」から第三章を紹介する。 第三章は「克己 ―― ドワイト・アイゼンハワー」。第34代アメリカ合衆国大統領である。ただし、この章はドワイドさんの母親のアイダ・アイゼンハワーさんの話もたくさん出てくる。著者はド…

アジャストメント―ディック短篇傑作選

今日はフィリップ・K・ディックさんの「アジャストメント」を紹介します。 SF短編集。大御所です。フィリップ・K・ディックさんといえば言わずと知れた「アンドロイドは電気羊の夢を見るか」が超有名。 時間もないので今日は一言だけ。 「コピーというのは、…

あなたの人生の意味 上 (2)

最近は雑記ばかりでそろそろ「このブログは何なの?」、という感じになっているような気もするので、今日は、先日紹介した「あなたの人生の意味」に戻って、前回「(つづく)」と書いてしまったので、その続きを書きたい。 この本は第二章から後は偉人の紹介に…

あなたの人生の意味

今日紹介する本は、「あなたの人生の意味」。 著者のデイヴィッド ブルックス(David Brooks)さんに関しては下巻の解説に次のように紹介されている。 デイヴィッド ブルックスはアメリカで最も影響力の大きいジャーナリストの一人である。二〇〇三年からニュ…

不安や緊張を力に変える心身コントロール術

今日紹介する本は安田登さんの「不安や緊張を力に変える心身コントロール術」。 内容的にはメンタル系なのですが、この本には能楽の話が多数出てきます。例えば第一章のタイトルは「能の中にストレスや不安を「力」に変えるヒントがある」です。この章は特に…

ダレン・シャン 1

今日はダレン・シャンを読み切ったのでとりあえず書きます。昨日ちょっと紹介したように、少年向けのファンタジー小説で吸血鬼系です。著者名もダレン・シャン。物語に出てくる主人公が書いた本、という位置付けなのでしょう。 全12巻の最初の巻なので、まだ…

新・学生時代に何を学ぶべきか (9)

今日は「新・学生時代に何を学ぶべきか」から。この本は今回で最後になります。 今日の1人目は立原えりかさん。 ひとりでいることに満足して、自分についてだけ考えることでしあわせになれた。 立原えりか「人生の休み時間」、p.238) 立原えりかさんの童話は…

新・学生時代に何を学ぶべきか (8)

今日は引き続き「新・学生時代に何を学ぶべきか」から紹介します。 一人目は神津カンナさん。 人間というのはね、迷い、悩み、苦しんで、あたかも停滞しているかのように思う時こそ、実は大いなる成長を遂げているのです。 (神津カンナ「履歴書に書けない宝…

新・学生時代に何を学ぶべきか (7)

今日は引き続き「新・学生時代に何を学ぶべきか」から紹介します。 まず嶌信彦さん。 硬派学生を意識してすごした学生時代に得たものは、煎じつめると、物事を考える〝方法論〟を学んだことにつきるように思う。事態の本質をみる力や生き方の原則、バランス…

新・学生時代に何を学ぶべきか (6)

今日も「新・学生時代に何を学ぶべきか」から紹介します。まず安藤優子さん。 学びたい事がはっきりとした時、学校はとつぜん「生きた場所」になった。「こんな事やって何になる」と毒づいていた頃は、死んで埋もれているように見えた教科書の文字が、血と肉…