Phinlodaのいつか読んだ本

実際に読んでみた本の寸評・奇評(笑)

書籍

眠狂四郎虚無日誌

今日は眠狂四郎シリーズで、「眠狂四郎虚無日誌」。 シバレン、柴田錬三郎さんの作品。集英社文庫の上の表紙は、作品に出てくるお玉の裸体。お玉は家紋を入れ墨にしています。 右の乳房の上には降鶴丸、左の乳房の上には打出小槌、乳房と乳房のあいだに花藤…

桃太郎は盗人なのか?―「桃太郎」から考える鬼の正体

桃太郎というと、日本人なら誰でも知っている正義の味方です。個人的には般若の面を被って悪人の前に現れるイメージですが、それはさておき、この本は福沢諭吉、芥川龍之介、池澤夏樹、高畑勲の4人が「桃太郎が悪い」と指摘していることから疑問を持ち、事実…

くちなし

今日は、1月27日に紹介している「修道女フィデルマの挑戦」に掲載されている短編、「痣」を読み返しました。この作品は特にお気に入りで、たまに読み返しているのです。推理のプロセスがロジカルで、何か落ち着くのです。 そして、最近もう一冊、ちまちまと…

たった10分間で100単語覚える方法

今日は「たった10分間で100単語覚える方法」。 暗記法の本だと思うのですが、根本的な問題があります。10分間で100単語覚えるというのは、例えば知らない英単語を100個覚えるような話だと錯覚してしまいそうですが、この本はそうではありません。既に覚えて…

ツインスター・サイクロン・ランナウェイ (2)

先日紹介した「ツインスター・サイクロン・ランナウェイ」ですが、ちょっと謎すぎるのでもう少し背景を説明してみます。このストーリーに出てくる惑星は、 巨大ガス惑星、ファット・ビーチ・ボール。大昔の木星に似た横縞と大渦の天体(p.9) このガス惑星から…

カレーの世界史

今日紹介する本は、「カレーの世界史」。 著者の井上岳久さんは、カレー総合研究所の代表取締役です。世界史とタイトルに付けるだけあって、いつどのようなカレーができた、広まったというような分析が満載です。ちなみに、カレーがいつ誕生したかは定かでは…

ツインスター・サイクロン・ランナウェイ

今日は「ツインスター・サイクロン・ランナウェイ」。ジャンルは百合SFでいいのでしょうか。 あらすじとか滅茶苦茶説明が難しいのですが、ガス惑星で宇宙船を使って網を投げて宇宙の魚を取りまくる女性二人組の漁師の話です。これでは何の話か分かりませんよ…

西の魔女が死んだ

今日は有名な作品で「西の魔女が死んだ」。Amazon の本のジャンル、売れ筋ランキングで 375位。学校の課題図書になったりいた記憶がありますが、分かりやすく書かれているのに難しい要素が満載の奥の深い作品です。いろんな「いいこと」が出てくるので、見逃…

顔氏家訓

今日は先日ちょっと名前を出した「顔氏家訓」。ちなみにまだ読み終わっていない。 この本は、 『顔氏家訓』は六世紀末、わが国でいえば聖徳太子の命をうけた小野妹子が遣隋使となって中国に渡った時代、顔之推によって著わされた家訓書である。 (p.3) という…

大学はもう死んでいる? トップユニバーシティーからの問題提起 (5)

今日は「大学はもう死んでいる? トップユニバーシティーからの問題提起」の第5章「グローバル人材」。少し前からよくいわれている大学のグローバル化とは? 大学にとってグローバル化とは何かと考えると、一つには学生のグローバル化、つまり海外から受け入れ…

大学はもう死んでいる? トップユニバーシティーからの問題提起 (4)

今日は「大学はもう死んでいる? トップユニバーシティーからの問題提起」から4回目。第4章の「文理融合から文理複眼へ」からいくつかネタを紹介する。 2015年に、国立大学の文系学部廃止という話題があった。 文系学部廃止論を増殖させたのは文科省というよ…

山椒魚

山椒魚は悲しんだ。(p.8) 成長し過ぎて頭がつかえて岩屋から出られなくなった山椒魚。馬鹿げた話ですが、何かの比喩だと思えば馬鹿にできないのかもしれません。ダイエットすれば出られるのではないかとか、道具を使って岩を砕いてみたらとか、余計なことも…

大学はもう死んでいる? トップユニバーシティーからの問題提起 (3)

今日は「大学はもう死んでいる? トップユニバーシティーからの問題提起」。3回目。 日本の大学における問題がいくつか話題になってくる。まず、昔からの問題として、予算か足りないということ。これに関して、東大を私立大学にして学費を倍にするという案は…

十字架

今日は重松清さんの「十字架」。 中学生のフジシュンがいじめが原因で自殺します。その遺書に親友だと書かれた真田くんと中川さんが苦悩する、というストーリーです。 タイトルの十字架というのは、ゴルゴダの丘まで十字架を背負って運んだ話が有名です。 十…

大学はもう死んでいる? トップユニバーシティーからの問題提起 (2)

今日は昨日の続きから。大学で何を教えているのか、について。 結局、僕たちは明示されたカリキュラムを教えるだけじゃなくて、読ませて書かせるトレーニングを通じて、アーギュメントができる能力を育てているんです。 (p.66) argument は日本語の「議論」…

大学はもう死んでいる? トップユニバーシティーからの問題提起

今日は「大学はもう死んでいる?」。大学の在り方を、苅谷剛彦さんと吉見俊哉さんの対談形式で議論していく形式になっている。 「大学はもう死んでいる?」という本書のタイトルは、疑問形で語られる。もう死んでいるのか、まだ死んでいないのか、答えは確定し…

下流老人と幸福老人

今日は新書で「下流老人と幸福老人」。 下流・上流というのは単純に資産で分類している。 金融資産500万円未満までは広い意味で「下流老人」であろう。(中略)資産2000万円以上が広い意味での「上流老人」だと言えるであろう。(p.28) その間を中流老人と呼ん…

遺伝と環境の心理学―人間行動遺伝学入門

今日は専門書で「遺伝と環境の心理学」です。 Amazon で中古本に凄い値段が付いていますが、このような学術書こそ Kindle 版で販売して欲しいものです。 遺伝といえば、親から子に性質を受け継がせるメカニズムと思いがちですが、 遺伝子のレベルにおいて、…

感性をきたえる素読のすすめ

今日は安達忠夫さんの「感性をきたえる素読のすすめ」。 素読というのは、こういうことである。 内容の理解は抜きにして、古文、特に漢文の文字づらだけを声に出して読むこと。 (新明解国語辞典) (p.50) 私が高校生の時、漢文を丸暗記するときに、素読のよう…

受験必要論 人生の基礎は受験で作り得る

昨日紹介した「諸葛孔明」で、ひとつ紹介し忘れたのがありました。五斗米道の話なのですが、 入信した信徒は罪を懺悔することで病から救われ、なおよくならないときは懺悔が足りないものとされた。 (諸葛孔明―三国志の英雄たち、立間 祥介 著、岩波新書、p.8…

諸葛孔明―三国志の英雄たち

私は基本的にリーダーよりは裏で暗躍する策士を好むタイプなのですが、ちなみに戦国武将でイチオシは誰かといわれたら、島左近なんですよね。で、今日はそっちじゃなくて、中国。岩波文庫から「諸葛孔明」です。 「今でしょ!」の林先生が「自分が一番近い」…

菜根譚 (16)

今日は菜根譚から「まず自分の心を清らかにしてから学ぶ」。 心地乾浄、方可読書学古。不然見一善行、竊以済私、聞一善言、仮以覆短。是又藉寇兵、而齎盗粮矣。 (p.90) 乾浄は「さっぱりして清潔」とのことだが、不浄な心がないこと。最初のところの現代語訳…

傾物語

今日は物語シリーズから「傾物語」タイムトラベル系のSFです。 ザックリのあらすじですが、阿良々木暦と忍がタイムトラベルして世界を滅亡させるという話です。いや、滅亡した世界に行くのか。 何でタイムトラベルしたのかというと、夏休みの宿題をするため…

菜根譚 (15)

そういえば以前は雑記を書いていたなぁ、と思い出した。ここを毎日書く義務もないのに(しかも、たまに書き忘れている)、何か圧があって書かないと落ち着かないという日常になっている。一種の依存症のようなものなのか。ということで、今日は本を読んでない…

乙女の日本史

今日紹介するのは「乙女の日本史」。 多分、タイトルから中身が想像できないと思いますが、ざっくり言えばネタ本です。歴史の勉強には向いていません。日本史に出てきた女性を夜の世界、いや、裏の世界に注目してアレするみたいな、そうでもないな、BL的要素…

貧しくても東大合格法

今日紹介するのは「貧しくても東大合格法」。いわゆる受験本、受験ノウハウが書かれた本だ。もちろん東大に特化した内容になっている。 2014年の本だが、東大の二次試験はそれほど傾向は変わらない傾向がある【謎】ので、参考になると思う。ただしセンター試…

オリエント急行の殺人

今日はアガサ・クリスティさんの「オリエント急行の殺人」。いろんな出版社から出ていますが、今回は 1959年発行の創元推理文庫版です。 超有名な作品なので、説明するまでもないと思いますが、ネタバレするのも何なので一応全部伏せておきます…ということで…

ウロボロス

今日選んだ本は「ウロボロス」。ファンタジーの古典と呼ばれています。1922 年の作品です。ちなみにファンタジーのレジェンド「指輪物語」は1954~1955年に発表されています。 修羅国(デモンランド)の王、ジャスと、魔女国(ウイッチランド)の王、ゴライス十…

闇の左手

某国では、教育法を改正(?)して愛国心を教えるようにしようとか否とかいう話題で政府や教育関係者だけで少し盛り上がったような気もするのだが、国民はそういうことより議員宿舎やノロウィルスやいじめ問題に気をとられてそれどころではない。先の大戦前とは…

菜根譚 (14)

今日は菜根譚から、「正義を犯さず、権門に近づかず」。 公平正論不可犯手。一犯則貽羞万世。権門私竇不可着脚。一着則点汚終身。 (p.151) リズムよく読めそうだが、これは怖い戒めだ。「犯手」は 手出しをして反対する。 (p.151) 正しいことに対して反対し…